ボタンダウンシャツの歴史とは?ポロ競技が起源
皆さん、一度は着用したことがあると言っても過言ではないボタンダウンシャツ。
そもそも、なぜ襟元にボタンが付けられているのか不思議に思ったことはないでしょうか?
基本的にメンズ服に施されている仕様には、それなりの歴史と役割が存在するのです。
それでは詳しく見ていきましょう。
ボタンダウンシャツの起源(歴史)とは?
→イギリスの格式あるスポーツ「ポロ競技」が発祥
知っている人はほとんどいないと思いますが、ボタンダウンとは、元々は英国の上流階級が好んで嗜むポロ競技で着用されていました。
一般的なシャツで馬に騎乗して走ると、風によって襟元がめくりあがってしまい、競技の邪魔になってしまいます。
さらに当時はポロ競技でもネクタイを締めて騎乗することがあったため、激しい動きによってネクタイが振り回されてしまったのです。
上記の問題を解決するために襟元にボタンを留めたのがボタンダウンシャツの起源となり、競技者の間で定着していきました。
こんなことから、ボタンダウンの襟のことを「ポロカラー」と呼んだりもします。
☆ここで豆知識についてご紹介
当時のポロ競技でボタンダウンシャツが着られていた頃は、ポロ競技専用のシャツが存在しませんでした。当時の選手達はテニスプレイヤーの競技シャツを着ていたとも言われており、そのシャツをポロ競技の選手が着用するようになってから、皆さんご存じの「ポロシャツ」というネーミングが誕生したそうです。
アメリカの老舗ブランド「ブルックスブラザーズ」の存在
ブルックスブラザーズの創業者一族の子孫がイギリスに渡英中にポロ競技を観戦した際に選手が着用しているボタン留めのシャツに注目しビジネスのヒントを得て、ボタンダウンシャツとして本格的に商品化しました。
その商品が後にアメリカ国内の東海岸エリアに住む大学生の間でアイビールックの象徴的アイテムとして大流行し、アメリカ国内に限らず、世界中へと人気が広がっていったのです。
当時のアメリカにおいてボタンダウンシャツとはエリート上流階級の象徴的アイテムでした。
アイビーリーグの名門であるハーバード大学出身のジョン・F・ケネディがプライベートで好んで着用していたボタンダウンシャツを選挙中や大統領当選後も好感度を考慮して公式の場では一切着用していなかったのは意外と知れれていないエピソードです。
ケネディは大衆と同じ立場にいることをアピールしたかったのかもしれませんね。
まとめ
どうでしたか?ボタンダウンシャツのボタンが存在する意味なんて考えたこともなかった方がほとんどだと思いますが、しっかりとルーツについて調べてみると、意外な役割を伴ってきたことを知ることができます。
現代においてはビジネスからプライベートまで、幅広く活躍できるボタンダウンシャツをこの機会にコーディネートの1つとして取り入れてみてはいかがでしょうか。